【ストーリー】あたたかい雨のはなし

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雨の日が続いています。

ツーリッキ
早く晴れないかなぁ・・・。
ヴィリヨ
ねー・・・。

 

ツーリッキとヴィリヨは、晴れの日が待ち遠しくて仕方ありません。

雨が降っていると、鳥や虫達が隠れてしまうし
公園の滑り台も砂場も使えないからです。

そんな二人を見て、ママは言いました。

トゥーリ
明日は、パパがお休みだから
お出かけをしましょう!

 

次の日

四人は、室内プールにやってきました。

そこには、流れるプール、波の出るプール、高い天井からくねくねと回るスライダーもありました。

二人は大喜び。
浮き輪でプカプカ流れてみたり、波をジャンプしてみたり。
楽しくって笑いが止まりません。

 

おや?

あれはなんでしょう。
お家のような建物があります。

時々、誰かが入ったり、出て来たり・・・。

ツーリッキとヴィリヨは、不思議に思って
建物に近づいてみました。

ドアに何か書いてあります。

ツーリッキ
サ・・ウ・・ナ・・?
オッツオ
そう、ここはサウナだよ。暑い部屋。

入ってみるかい?

そう言って、パパが扉を開けると・・・。

 

もわっ

・・・っと、あたたかい空気が顔にかかりました。

ヴィリヨ
うわっ!

ツーリッキ
あつい!あつい!

 

二人は、あわてて逃げました。

オッツオ
ははは。びっくりしたね。

と、パパ。

ツーリッキ
うん!

びっくりしたよ!

・・あれ?あっちにも扉があるよ?

 

ツーリッキは、もう一つの扉を見つけました。

 

ウェットサウナ

扉には、こう書かれていました。

 

トゥーリ
ママ、入ってみよーっと。

 

ママが扉を開けると、こちらの部屋からも
あたたかい空気が、ぶわっと飛び出しました。

ヴィリヨ
わーっ!
ツーリッキ
またあつい!

 

二人は逃げましたが、ママは中に入ったまま。

窓からのぞいてみても、なんだかよく見えません。

オッツオ
ママがやすんでいる間

またプールであそうぼうか。

パパにさそわれて、三人はプールにもどりました。

 

プールであそんでいると

ママがもどってきました。

トゥーリ
ウェットサウナ、すごくきもち良かったよ!

あたたかい雨にうたれているみたいで
とっても気持ちがやすまるの。

 

それを聞いて、ツーリッキは
すこし気になりましたが、やっぱりプールの方が楽しいだろうと思いました。

 

しばらくして

ヴィリヨが少し寒いと言うので
みんなでジェットバスに入りました。

ジェットバスはボコボコあわが出て、お風呂のように体があたたまります。

ママが

トゥーリ
またウェットサウナに入ってくるね。

と立ち上がったので

ツーリッキは、ママについていきました。

ツーリッキ
わたしも、行く!
トゥーリ
今度はいっしょに、入ってみる?

あたたかい雨みたいで、きもちいいよ。

 

ツーリッキは、ドキドキしながら

中に入りました。

すると、顔も体もいっきに暑くなって
まるで真夏の空の下にいるみたい・・。

部屋中の天井から、お湯が落ちてきます。

ぴたん、ぽたん、ぴたん、ぱたん・・・。

シャワーのような・・・いいえ、ママが言うように
雨のようです。

ぱたん、ぴたん、ぴたん・・。

次から次へと、お湯の雨は落ちてきます。

ママのまねをして、ツーリッキもベンチに座りました。

 

ぴたん、ぴたん、ぽたん・・・

聞こえてくるのは、あたたかい雨の音だけ。

あたたかい雨が、頭に落ち、顔をなで、体をあたためてくれます。
なんだか心まで、ぽかぽかとしてくるようです。

ママは目をつぶって、静かに雨にあたっています。

ツーリッキも目をつぶってみました・・・

 

 

・・・ぽたん、ぴたん・・ぴたん・・。

ツーリッキ
あったか~い・・。

 

あたたかい雨がツーリッキを包んでくれているようで
ふわっと、体が浮いているような、そんな気分。

ツーリッキ
ママ、ウェットサウナ
お家にも欲しいね!
トゥーリ
ふふふ。

そうだね。

そしたら毎日、心が休まるね。

 

その日から

ツーリッキは雨の日も好きになりました。

ツーリッキ
だって、耳をすましてみて?

ほら。こんなにいい音だよ。

 



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