皆さんは、思い出の絵本ってありますか?
私は、子どもの頃読んだ絵本を書店で見つけると
つい手に取って夢中になってしまいます。
本日は、そんな思い出の絵本が活躍するお話です。
山の中の村に、ひとりで暮らすおばあさんのほっこりした物語。
山のとしょかん
あらすじ
山の中の村に、ひとりで暮らすおばあさん。
ある日、畑仕事から家に帰ると
押入れに閉まっていた絵本が、引き出されていました。
久しぶりに絵本を目にしたおばあさん。
絵本を開くと、子育て中の思い出がよみがえってきました。
懐かしくなって、おばあさんはその日から絵本の朗読を始めました。
ある日の夜、突然庭から男の子が声をかけてきました。
「えほん、・・・・・よんでください・・・。」
おばあさんが、絵本を読んであげると
男の子は毎晩現れるようになりました。
それからどうなるの?
ネタバレ
おばあさんは、男の子に絵本を読んであげるのが楽しみになりつつも
男の子のおうちで、親が心配していないか、気になっていました。
そして、ふと男の子をあとをつけてみると
男の子は山の中へと、消えていきます。
なんとか後を追い、声が聞こえる洞穴を覗くと
なんと子どものタヌキ達が、絵本の読み聞かせを楽しんでいるではありませんか!
そう。おばあさんの家に毎晩きていたのは、男の子に化けた子ダヌキだったのです。
絵本とは関係のない、おばあさんのセリフまでを真似をしながら
きょうだい達に読み聞かせする、可愛らしい子ダヌキ。
おばあさんは、おかしい気持ちと嬉しい気持ちを胸に
そっと家に帰りました。
次の日、おばあさんは人でも動物でも
誰でも遊びに来れるような「山のとしょかん」をつくりました。
それから間もなく、おばあさんの図書館には
賑やかな声が響くのでした。
感想・おすすめポイント
やっぱりいいなと思ってしまう絵本です。
おばあさんが、今は大人になってしまった子ども達との思い出を振り返るシーンは
こっちまで少し、切なくなってきてしまいますが
大切な時間が絵本と一緒に、そこにはあったんですね。
子ダヌキとの出会いは、おばあさんにとって
また生き生きとした楽しい時間の始まりでした。
思い出の絵本が時を超えて、また人に喜ばれる。
素敵なお話です。
絵本データ
タイトル | どんぐり |
作者 | こうや すすむ |
出版社 | 福音館書店 |
サイズ | 26×24cm |
ページ数 | 28ページ |
発行日 | 1988年05月30日 |
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