【前編】では、子どもへの応え方を学びました。
何よりも大事なことは、子どもの思いに応え
子どもの心を、満たしてあげることでした。
【読書忘備録】3歳までの子育てに大切なたった5つのこと/佐々木正美|感想・レビュー【前編】
では、子どもが望むように「応え」続けていると 子どもの心には何が起こるのでしょう。
【後編】では、子どもの「心に育つもの」
そして「心の発達」についてみていきましょう。
子どもの心に育つもの
子どもが望むように応え続けていると、これらのものが育ちます。
・安心感
子どもを安心させてあげることは、何よりも重要。
・基本的信頼
子どもは母親を信頼することから、自分を信頼すること
そして、もっと周りを信頼することを学ぶ。
乳幼児期の子どもにこたえることで、人生の基礎
人間関係の基盤ができあがる。
基本的信頼は、大きな家の土台と言える。
人間の心の発達を家に例えると、乳幼児期は基礎工事のようなもの。
3歳ごろまでには、心の基礎が出来上がる。
身体が成長するように、心も育っていく。
それは、まず土台作りからなんだね。
なるほど。
心の土台があって、
その上に次のものが、身についていく・・
ってことね。
心の発達
2~7歳ごろ | 「自律性」「自主性」の獲得 |
7~12歳ごろ | 「勤勉性」が身につく |
13~22歳ごろ | 「アイデンティティ」の確率。長所も短所も受け入れる。 |
心の発達には順番がある。
基本的信頼を獲得し、自律性・自主性に繋がる。
乳幼児期は、母親に依存することで満たされる。
「自分にできないことをやってほしい。」
「反抗したことを受け止めてほしい。」
「危ない時や失敗した時に守ってほしい。」
こういったものは、依存のあらわれ。
そして、反抗して親を試す。
(逆らっても見捨てられないと分かっているから、反抗できる。)
依存と反抗を繰り返し、生き方を学んでいく。
もしも、つまづいたら
乳幼児期に基本的信頼をもつことができないと、その後、
人間関係が広がりにくくなります。
・信頼も自信もない
・意欲が弱い
・生活習慣や社会性がなかなか身に付かない
・自我が確立しない
など、様々な場面でつまづいてしまうおそれが・・。
乳幼児期のつまづきに、あとで別の方法で対処することはできません。
何歳になっても、もう一度、基本的信頼をつくるところから
やり直さなければいけないのです。
やり直す時のポイント
①安心させる
・子どもの好きな食べ物をつくったりして、願いを叶える
・子どもの主張を、口をはさまずに聞く
②ありのままをみる
・できることに目を向ける。
・他の子や年齢相応の力と比較しない
③友達との交わり
・友達付き合いに失敗したら励ます
・親には教えられないこともあると自覚する
何歳になってからでも、子どもの望みに応えて、関係を築きなおすことはできる。
そっかぁ・・。
もし、思ったように子育て出来てなかったなと思っても
また信頼を築くところから、やり直せば良いんだね。
母親の役割と父親の役割
佐々木先生が考える、母親と父親の役割です。
母性・・・子どもを無条件に受け入れ、愛するという完成
父性・・・明確な意思をもって、子どもに生き方を教える
つつみこむような母性
子どものありのままを承認する
たとえば、食事の時にスプーンではなく
手づかみで食べたとしても、「上手に掴んで食べられたね」と
スプーンを使えないことよりも、手づかみで食べられたことを喜ぶ。
・子どもがどんなふうに成長しても、無条件で受け入れる。
ありのままの姿をほめる。
・まなざしや笑顔を向けつづけ、子どもが安らぎや
寛ぎを感じられるようにする。
・泣いたらあやす。手が空いたらあやすというのは
条件つきの愛情になってしまう。
こういった、安心を与えられて育った子は
自信がつき、親への信頼からしつけもよく聞くようになる。
親から承認されればされるほど、自分や友だちを承認することも
上手になる。
何事も肯定的に伝える
子どもに何かを伝える時は「してほしくないこと」ではなく
「してほしいこと」を穏やかに何度でも、肯定的に伝える。
子どもが、自分でできるのを待つ。
子どもに手間がかかるのは、仕方がないこと
手間をかけた分だけ、多くを学び成長している。
子どもが何か失敗をしても、静かに見守る。
思う存分、反抗させて学ばせ、面倒を減らす。
面倒がかかるのは、健康に幸福に発達している証拠。
しつけで必要になる父性
・教えることがしつけになる
・常に同じことを教える根気が必要
・厳しさよりも頼もしさ 「厳しい」よりも、私はこっちの方が良いな~
さいごに
他には、祖父母の方向け、幼稚園などの先生向け
メッセージも書かれています。
いかがでしたでしょうか。
子育ては、考えること、迷うことが沢山あるかもしれません。
もしかしたら、ひとりでいっぱい、いっぱいに
なってしまうことも、あるかもしれません。
そんな時、様々な考えや意見を知ることは
私たちに新たな「見方」を与えてくれるキッカケに
なることもあります。
子どもは、大切にされた分だけ笑顔になり
愛された分、どんどん可愛くなっていきます。
その姿を想像すると、わくわくしませんか?
“3歳までの子育てに大切なたった5つのこと
佐々木正美|感想・忘備録でした。