子育て中なら、
子どもに対し「言ったことは素直に聞き入れてほしい!!」と
思うことが、どれほどあることでしょうか。
特に安全に関することや、健康に関することなどは
子どものことを思って、ついつい口うるさく言ってしまいがちです。
そう。親は子どものことが心配なのです。
映画『ファインディング・ニモ』のマーリンの気持ちが良く分かります。
この映画は、父親のマーリンと息子のニモの冒険のお話です。
妻と沢山の子ども達を、失ってしまったマーリンは
ただ一匹生き残ったニモに対し、過剰に過保護な親です。
何もかも、口うるさく言ってばかりいます。
作中で、思わぬことから、息子と離れ離れになったマーリンは
親としての在り方、子どもを信じる気持ちなどを
学びながら成長していきます。
知恵と勇気の溢れた、家族愛の温かい映画です。
「親も子どもと共に成長する」
よく耳にする言葉ですね。
良い信頼関係を築くことは、親子間の基盤になると思います。
しっかりとした、信頼関係があれば
子どもも、親の言うことを素直に聞き入れてくれるのかもしれません。
本日おすすめの絵本は、動物の親子のお話です。
「かえりみちを わすれないでね」
そうお母さん達は、子どもを送り出します。
子どもには、子どもの世界観があって
それを信じて、見守るお母さん。
最後の、お母さんからの誉め言葉も、良い締めくくりとなっています。
かえりみちを わすれないで
世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本
絵本紹介
こぶたは朝ごはんの後、お散歩に行きたくなったので
「はたけへ おさんぽに いっても いい?」
そうお母さんに聞いてみました。
お母さんは、こぶたに2つのことを言いつけます。
「ごはんまでには かえるのよ。」
「かえりみちを わすれないでね。」
こぶたは途中、ひつじの親子に出会い
こひつじを誘います。
こひつじのお母さんも
ごはんまでには帰ること、帰り道を忘れないこと、
と、こひつじに伝えました。
さらに仲間は増えます。
こうしとこうまです。
みんなはお母さんの言いつけを聞いてから、お散歩に出かけました。
畑へ行くと、沢山のリンゴが実ったリンゴの木や
こうしとこうまが大好きな、山積みの干し草などを見つけます。
朝食を食べたばかりの4頭は、大好物よりも遊びに夢中でした。
遊びながら、だんだんと畑の奥に進む4頭。
お母さんの言いつけは、忘れていないかしら?
無事に帰っていけるかしら?
文章は、全て「ひらがな」のみで、同じリズムで進むお話なので
ひらがなを覚えはじめの子の練習にも、調度良い絵本だと思います。
「ごはんまでには かえるのよ。」
「かえりみちを わすれないでね。」
この言いつけを守ろうという、子ども達の描写は特にないので
絵本を読んであげながら
「みんな、ちゃんと帰り道を覚えているね」
「お母さんの言ったことを守っているね」などと
解説を入れてあげると、更に良いかもしれません。
仲間同士で、ほのぼの遊ぶ光景も
見ていてとても微笑ましいお話です。
タイトル | かえりみちを わすれないで |
作者 | パット・ハッチンス (著, イラスト), いつじ あけみ (翻訳) |
出版社 | 福音館 |
サイズ | |
ページ数 | 32ページ |
発行日 | 2006/4/15 |
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